2011年3月16日水曜日

防災士として防災を考える

 3月11日 午後2時46分ごろ、マグニチュード 9.0 を記録する地震が東北地方太平洋沖で発生し、停電や火災、津波などの被害が拡大しています。被災をされた皆様に心からお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈りしています。


私は、県会議員と同時に、NPO日本防災士機構認定の「防災士」という資格を持っていることから、今回の地震の発生は、人ごとではありませんでした。議員として、防災士として、私の知っている事を、皆さんと共有してこそ、東北大地震で、私たちが感じたり学んだ事が活かされるような気がしています。


■東海、東南海、南海地震の発生は?

 向こう30年間に、東海地震が発生する確率は87%、東南海地震は70%、南海地震は60%だと言われています。つまり、「必ず来る」ということです。そして「来る以上、備えておく」のが大切です。

 今回の東北大地震の様に、この地方でも3つの地震が同時に発生した場合、中央防災会議が行った被害想定の最大値によると、倒壊家屋が940,000棟、死者24,000人、81兆円の経済損失が出ると言われています。


■どう備えたらいいのか?

 私も、東北大地震での津波の恐ろしさを初めて知りました。安城市に限って言うなら、最も低い場所が海抜0.5mなので、津波被害よりは、建物や家具の転倒による窒息死や圧迫死が心配されると思います。実際、阪神淡路大震災では、約8割の方が家屋の下敷きになって即死しています。

 対策としては、やはり家具の固定、既存不適格の家屋(S56年以前の家)であれば、耐震改修ということにつきます。

 その他に、裏面の非常持ち出し品を備えておくことも大切です。

 また通勤通学で安城を離れる方は、家族と連絡がとれるように、災害伝言ダイヤルの掛け方をメモして財布に入れておくのも良いでしょう。合わせて、帰宅困難者になった際に、どのルートで家に帰るのかも、家族に話しておく事も大切です。安城なら国道1号線を通って帰れば良いと思います。この道路の沿線のコンビニ等では、水、トイレ、情報の提供をしてくれるように愛知県と協定が結ばれています。


■愛知県の耐震化はどうか?

 愛知県内の施設の耐震化は、表の通りです。建物は全国平均より進んでいますが、海岸堤防などは、遅れています。愛知県の堤防はS34年の伊勢湾台風以後に作られたものが多く老朽化が進んでいます。

 私たちの安心安全を守るため、徹底した行財政改革を行い無駄な事業を見直し、こういう事業に税金を使うことが必要だと私は、考えています。


愛知県の耐震化の進捗状況

主な対象(調査年)

進捗状況

全国平均

幼稚園(H22.4)

92.1%

66.2%

小中学校(H22.4)

91.9%

73.3%

高等学校(H22.4)

67.9%

72.9%

特別支援学校(H22.4)

95.0%

97.9%

災害拠点病院(H21)

64.5%

62.4%

公共施設等(H21)

86.1%

70.9%

海岸堤防(H21)

約30.0%

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河川堤防(H21)

約56%

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橋りょう

約37%

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下水管 (H21)

約15%

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下水処理場(H21)

約76%

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